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【40代•50代男性のスキンケア入門】中年男性に伝えたいスキンケアの基本知識

肌やスキンケアについて知らない中年男性に向けてわかりやすく必要なことをなるべく簡単にまとめました。

日常生活で感じていた肌の感覚を思い出しながら読んでもらえば理解しやすいと思います。

伝えたい理由

化粧品会社で10年以上皮膚を研究し、知識を持ちながらも自分の肌は若さに甘えて放置。

40代になり、学んだ通りの肌の老化を実感し、このままじゃまずいと少しづつスキンケア開始。

仕事で学んできたからこそ対処方法を知っているけど、そうでもなければ知識はないはず。

そんな人に知っておいた方が良い最低限の知識を伝えたいと言う思いでまとめました。

  1. はじめに;なぜスキンケアの為に皮膚の知識が必要なのか
  2. お肌の基本【お肌で起こっている現象の解説】
    1. 日光に当たり過ぎて肌が赤くなった【UVに対する防御反応です。防御物質メラニンを作る途中で赤く見えます】
    2. 髭剃り痕はヒリヒリする【髭剃りで皮膚も薄く剃れて刺激を感じやすくなる為です】
    3. 首周り、肘、膝にシワが増えた気がする【皮膚が伸縮ダメージを受けてシワができやすくなった為です】
    4. 手の甲がカサカサしていると感じる【皮膚バリアが低下し皮膚水分が減った為です】
    5. 夕方おでこがテカテカする【頭は皮脂が出やすく、男性は女性より特に顕著な為です】
    6. 加齢臭が気になる【体の皮脂または皮膚常在菌のバランスが乱れている為です】
    7. お風呂後に髪の毛が抜けやすい【入浴後、毛穴が広がり髪の毛は抜けやすくなっています】
    8. ニキビができた【毛穴が皮脂や汚れで詰まり、一部盛り上がっている為です】
  3. お肌の基本【皮膚の特徴の解説】
    1. 年齢とともにバリア機能は弱くなる
    2. 暖かいお湯はバリア機能を弱くする
    3. 痒くて掻くと肌のバリアの一部が剥ぎ取れる
    4. ニキビが顔、頭、背中に出来やすい
  4. お肌の基本;皮膚の基礎知識
    1. 表皮細胞(ケラチノサイト);バリア成分を生み出し、バリアになる細胞
    2. 色素細胞(メラノサイト);紫外線(UV)刺激から防御物質を作る細胞
    3. 線維芽細胞;肌の弾力性や柔軟性に関する細胞
    4. ターンオーバー;表皮細胞が角層細胞へと変わる変化のこと
    5. ヘアサイクル
    6. 皮膚のバリアの構造
  5. まとめ

はじめに;なぜスキンケアの為に皮膚の知識が必要なのか

スキンケアは、人それぞれに対応方法が違います。

個人の性格に違いがあるように皮膚も人それぞれ違います。

日焼けしやすさ、手の乾燥しやすさ、ニキビのできやすさ、肌の弱さ・・・

乾燥しやすい箇所、皺が出来やすい箇所、ニキビができやすい箇所・・・

それぞれ理由があり、その症状や場所にその人の特徴が表れています。

その為、どれだけ丁寧に説明しても適切な対処方法にはなりません。

自分の肌の特徴をよく知っているのは自分です。

日々、自分の肌に関して実感している状態と皮膚の基本知識を照らし合わせると自分で適切な対処方法を思いつくはずです。

その為にスキンケアの為に皮膚の知識を学んだ方が良いと思っています。

お肌の基本【お肌で起こっている現象の解説】

意識していなくても、自分の肌は毎日見ているし、色々な情報も感じているはずです。

例えば、少し赤い場所がある、シワが見える、ヒリヒリする、カサカサする、引っ張られる感じがするなども肌からの大切な情報です。

まず始めに、普段感じているお肌の情報が、どのような意味があるかを説明します。

日光に当たり過ぎて肌が赤くなった【UVに対する防御反応です。防御物質メラニンを作る途中で赤く見えます】

日焼けは紫外線(UV)による影響で起こります。UVを多く浴びることは体にとって良くありません。UVを防ぐ為に皮膚では防御物質をつくり始めます。この防御物質がメラニンです。そして、メラニンを作るための指示を伝えている途中の状態が日焼けの赤みです。その為、赤みを抑えることは日焼けを防ぐことにつながります。

髭剃り痕はヒリヒリする【髭剃りで皮膚も薄く剃れて刺激を感じやすくなる為です】

髭剃りは刃物で毛を切っています。実は毛を剃ると同時に皮膚も薄く剃れてしまいます。皮膚は薄い為、少しでも剃られると刺激を感じやすくなります。例えば、指で触れる・表情で引っ張られる等のちょっとした刺激でもヒリヒリ感じます。赤みの原因になるので、髭剃り後はケアが必要です。

首周り、肘、膝にシワが増えた気がする【皮膚が伸縮ダメージを受けてシワができやすくなった為です】

手、首周り、肘、膝は皮膚が伸び縮みを繰り返します。伸び縮みは皮膚にダメージを与えます。年齢を重ねた皮膚はダメージが蓄積され、シワが出来やすくなります。その為、早めにスキンケアすると良い場所の一つです。

手の甲がカサカサしていると感じる【皮膚バリアが低下し皮膚水分が減った為です】

皮膚は水分を閉じ込めるバリアの役目をしています。しかし、年齢を重ねるとバリアが弱くなり、水分が抜けやすくなります。肌の水分抜けやすくなると、カサカサ肌になってしまいます。バリアの補助もしくは回復をする必要があります。

夕方おでこがテカテカする【頭は皮脂が出やすく、男性は女性より特に顕著な為です】

男性ホルモンは男性らしく振る舞う為に必要なホルモンです。皮膚においては皮脂(皮膚から出る脂)の分泌を増やします。体の中で特に皮脂が出やすい場所は顔、頭皮、背中です。拭き取るなどをしておかないとニキビの原因になります。

加齢臭が気になる【体の皮脂または皮膚常在菌のバランスが乱れている為です】

加齢臭のニオイ成分は体から出る皮脂が、皮膚環境を守っている菌(皮膚常在菌)によって分解されて発生します。毎日、皮脂をキレイに落とす、もしくは、バランスが乱れた皮膚常在菌を整える必要があります。

お風呂後に髪の毛が抜けやすい【入浴後、毛穴が広がり髪の毛は抜けやすくなっています】

温まることで毛穴が広がります。その為、毛穴の汚れはお風呂では落としやす具なります。しかし、毛穴が広がると、毛も抜けやすい状態です。温まった状態で、力強く頭を洗う、櫛でとく行為は避けた方が良いです。

ニキビができた【毛穴が皮脂や汚れで詰まり、一部盛り上がっている為です】

ニキビが出来ている場所は、毛穴です。毛穴が皮脂や汚れで詰まったままで、毛穴から皮脂が出て膨らんでいる状態です。ここでアクネ菌によって炎症を起きているものが赤いニキビ。炎症が起きていないものが白ニキビです。その為、毛穴をキレイにしておけばニキビは出来ません。

お肌の基本【皮膚の特徴の解説】

皮膚はさまざまな成分が絶妙なバランスで組み合わさって成り立っています。

バランスが整っている状態では不快感の感じることのないお肌となる為、スキンケアを始めようとは思わないはずです。

個人差はありますが、若い時の皮膚は基本的にバランスが整っている状態であり、年齢を重ねる毎にバランスが乱れてしまいます。

加齢以外にも、バランスが乱れる原因となる皮膚の特徴は色々あります。

ここでは、皮膚の特徴について簡潔にまとめます。

年齢とともにバリア機能は弱くなる

皮膚は常に新しく生まれ変わっています。新しく皮膚が誕生する時に様々なバリア成分の部品も作ります。ただ、年齢と共に肌の生まれ変わりスピードが遅くなります。その為、年齢とともにバリア機能は弱くなってしまいます。スキンケアでは「生まれ変わりを早くする」「代わりのバリアを作る」などのケアが適しています。

暖かいお湯はバリア機能を弱くする

バリアの成分は新しく誕生した皮膚が変化する途中で作られます。その成分は様々な特徴を持っていて、全てが絶妙に組み合わさることで強いバリアとなります。成分の中に脂の特性を持った成分があり、これは暖かいお湯で溶けてしまいます。その為、冬場に手を暖かいお湯で繰り返し洗っていると、脂が流れ落ちてしまい、バリアが弱くなってしまいます。スキンケアでは「なるべく暖かいお湯で洗い過ぎない」「失った脂を補う」等のケアが適しています。

痒くて掻くと肌のバリアの一部が剥ぎ取れる

掻くとバリア機能を持つ角層が剥ぎ取ることが知られています。つまり、バリアが一部だけ無くなり肌水分が出ていったり、刺激に弱くなります。皮膚科に行くことが1番ですが、肌の乾燥によっても痒みは誘発されます。乾燥しやすい冬場のスキンケアでは痒くなる前に保湿ケアが適しています。

ニキビが顔、頭、背中に出来やすい

ニキビは毛穴が汚れで詰まって出来る膨らみです。毛穴にも種類があり、「頭髪が生える毛穴」、「軟毛が生える毛穴」、「毛はほとんど生えないが脂が多く出る毛穴」があります。毛が生えていないように見える場所でも毛穴があり、ニキビはできてしまいます。体の中では顔・頭・背中に毛穴が多いことが知られています。スキンケアでは、毛穴の多い顔・頭・背中を清潔にしておくことが予防になります。

お肌の基本;皮膚の基礎知識

ここでは少し皮膚科学的な話をします。

スキンケアを学ぶ時、化粧品を選ぶ時、聞きなれない言葉が多く出てくると思います。

もしくは聞いたことがあるけれど、どういう物で何をしているかわからない言葉があると思います。

ただ、皮膚は細胞と細胞が作り出した物質(タンパク質等)で成り立っています。

その為、スキンケアや化粧品について知るには、知っていた方がスキンケアの理解が深まります。

ここでは聞きなれないと思われる言葉の解説と皮膚科学的の基礎をなるべくわかりやすくまとめました。

表皮細胞(ケラチノサイト);バリア成分を生み出し、バリアになる細胞

表皮細胞は私たちが目で肌を見て見えている部分です。表皮細胞は生まれてから顆粒細胞、有棘細胞、角質細胞(角質)と徐々に形と性質を変えていきます。変化の途中でバリア成分を多く生成し、最終的には自らも角質としてバリアの一部として働く細胞です。

色素細胞(メラノサイト);紫外線(UV)刺激から防御物質を作る細胞

メラノサイトは表皮細胞のすぐ近くの場所にいます。そして、紫外線(UV)の刺激を受けると、UV防御物質メラニンを作ります。UVは細胞内のDNAにダメージを与えるため、UVから細胞を守る必要があります。そこで、メラニンは表皮細胞のDNAがある「核」の傘となり、DNAをUV刺激から防御します。メラニンは黒色の為、日焼けすると肌が黒く見えるのはこの為です。

線維芽細胞;肌の弾力性や柔軟性に関する細胞

コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸はスキンケアではよく耳にする言葉だと思います。これらは肌の弾力性やハリに関わる成分です。これらの成分を生み出しているのが線維芽細胞です。つまり、線維芽細胞は肌の若々しさを生み出している細胞といえます。

ターンオーバー;表皮細胞が角層細胞へと変わる変化のこと

表皮細胞が角層細胞へと段階を踏んで徐々に変わる変化のことをターンオーバーと言います。ターンオーバーは色々な原因で乱れてしまします。バリア機能成分を作る為には、適切な速さで変化することが大切です。歳をとる・生活が乱れる等で遅れる、一方、紫外線にあたると早くなります。ターンオーバーを整えるためのスキンケアは大切です。

ヘアサイクル

毛は「成長期、退行期、休止期」の順に繰り返しています。成長期で毛が伸び、退行期で次の毛の準備が進み、休止期で今の毛の成長が止まり、次の毛のサイクルが始まります。男性の薄毛の原因の一つが男性ホルモンです。男性ホルモンの影響で、成長が短くなってしまい、太く成長せず、すぐに抜けるとされています。

皮膚のバリアの構造

皮膚には体内の水分を逃さず、有害物質や外的刺激から守るバリアがあります。皮膚のバリアは表皮細胞が変化した角質細胞と角層細胞間脂質がまるでレンガの家のような構造でしっかりと積み重なってその高い効果を発揮しています。この角層細胞間脂質は色々な成分で出来ていて「セラミド」「NMF (天然保湿因子)」などが含まれます。

まとめ

スキンケアを始めようと思っていてもわからない言葉が多く、なかなか最適なケアができない人も多いのではないかと思っています。

私は化粧品業界で長い間研究員として皮膚について学んでいた為、自分の肌を見て怒っていることはだいたいわかります。

しかし、スキンケアに関する仕事をしていない男性は特にわからないのではと思います。

スキンケアは知っておくべき内容が多く難しい。

なので、これから始める中年男性にも理解できる内容をまとめてみました。

皆さんのスキンケアの礎になればと思います。

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